Rosechangのブログ

北海道から東京に引っ越しました。過去、現在の出来事を語ります

訪問介護〜ターミナルケア〜(看取り)

末期癌の方のターミナルケア

 

いつも訪問すると、笑顔で迎えてくれる。

年齢は80代。性別は女性。見た目は若く70代。

自分の母は、70代前半。見た感じは自分の母と重なる。酸素チューブをつけて生活している。

ご夫婦で生活を共にされていて、お父様は少し認知症状がある。食事は、ゼリー等飲み込む形に準備が必要だが、お父様がまだお母様が、りんごをすり下ろさなくても食べれる時の記憶で止まっているので8等分に切ってお皿に入れてくださる。それを、さらにすりおろして配膳をお手伝いさせていただく。サポート内容は、

口腔ケア、トイレ誘導、着脱、清拭、食事面をサポート。

毎日、昨日出来ていた事が、今日できないというように、できる事が少なくなっていくのを観ていた。これが、凄く辛かった。大丈夫、私がきました!と心の中でいつも叫んでいた。

訪問した時は、いつも「きたよー!!」というのが私のいつものスタイル、支援する時は敬語で関わり、楽しい会話等する時はどこのご自宅でも、ゆるい感じで関わっている。

 

毎日訪問していると、早いスピードでADLの低下を目の当たりにする。

トイレに行けなくなり、排泄はオムツにきりかわり、食事も取る事が難しくなり、ベッドに寝たきりになってしまった。

何かあっても救急車は呼ばないでください。とご家族様の要望で介護スタッフ一同精一杯全力で、サポートに入っていた。

 

いつも、退室時は、ありがとうございます。と笑顔が印象的だったが、日に日に、表情がなくなり呼吸するのが精一杯な感じ。しかし表情からは、苦しい感じではなく穏やかに眠り続けるようになった。声掛けに、無表情のまま うなずかれるので、言葉は届いているようなので、訪問した時は変わらずたくさんお話した。

 

2021年10月上旬

いつものように訪問すると、たくさんのご家族様がいらっしゃっていた。

 

訪問時、ご家族様は お別れの時が近づいている事を覚悟されているご様子でした。
直ぐに、「今日は何もしなくていいです。そばにいてあげて下さい。刺激を与えたくないんです。身体を動かすと、急に逝ってしまうのではないかと思うんです。清拭やオムツ、血圧を測ったりしなくて大丈夫です。」と、ご長男様より。


「身体を撫でたり、手を握ってもいいですか?」と相談すると、「大丈夫です」と返ってきたので長い時間身体を撫でたり、語りかけ手を握ったりして触れる。


ご様子)
•手は温かく、湿っていた。
•呼吸はいつもより早く短い。
•閉眼、口呼吸•口が大きく開いている。
•舌が落ちている。やや顔の向きが、左方向に向いているので、窒息する風では無い
•目元が潤んでいる。


17時45分頃
✔️口が開いた状態で長時間いるので舌が乾燥していたので、相談して口腔スポンジで口の中を湿らしました。
✔️髪をとかしてあげたいと、相談し実施しています。


18時00分

○○様のご様子)
空きっぱなしの口を噛み締めたので、ご家族に状態の変化を伝える。


この時のご家族様)
調理をしていたり、○○様から離れた場所で話をしたり、お父様は、筆を持ち写経をしていた

 

ヘルパーさんがくる前も、そんな
様子が時々ありました。とご長男さん。

(開いていた口を噛み締める動き)


この時、頻脈.P42 お伝えする


18時05分
女性の方が○○様の手首で脈を感じ取り小さく触れている事を確認。自分もその時小さく触れていることを確認。先程確認した時はしっかり触れていたが、この時は弱く感じた。
長男さんにその事を伝えると、ベッドサイドにこられ、脈を確認。


18時10分
吸って吐く時の胸の動きが無く、手首の脈も触れない、口元手でかざし、呼吸が感じられない
息子さんに、脈が触れません、測り方が悪いのか、、、大きな声で「○○さーん!」軽く、
肩をパッティングする
息子さんも一緒に同様の動きをし、確認。


周囲に離れていた沢山のご家族様集まり、
自然に逝ったね。
えっ?今? と、
ベッドの周りに立ち静かに看取られていました。


18時15分までのケアで、次のケアがあったため
自分の状況を説明し、床に手をつき深く頭を下げて退室しました。

 

 

旅立ちは物凄く辛かった。

家から外にでた時は、声を出して子供のようにしゃっくり泣きをしながら自転車を走らせ

次のご利用者様の所へ向かいました。

 

 

心の繋がりを大切に、ご本人と穏やかな時間を
一緒にいる事が出来ました。


語りかけ、肌に触れ、最後まで職員の皆様と
精一杯支援する事が出来ました。